好きになったきっかけ

もともとお笑いが嫌いでした

嫌いというより興味がなかった、かな


お笑い番組やバラエティ番組を見てても

おもしろくて笑えるものがないと思ってました


周りの友達や家族、自分達の話のほうが100倍おもろい

本気でそう思ってました


これはあくまでも私の印象ですが

TVでよく目にしたお笑い番組は

痛い・汚い・すべること当たり前

見ていて不快なものが多かった


「なにがおもろいの??」

そういっていつもチャンネルを変えていた


そんな私に衝撃が走ったのがM-1という番組でした


漫才の日本一を決める大会で

割と笑えることが多かった


審査されて予選から勝ち抜いて来た人たちの漫才は

やっぱりそれは、おもしろいものもあった


そんな中で2016年に出会ったのが

【和牛】


花火大会(2016M-1決勝)

M-1の日に思い出す

これはなかなかの衝撃でした


大阪人あるあるかもですが

漫才やコント見てたら基本的に

結構オチが読めてしまうんですよね


読めててわかってる場合でも

おもしろいオチってのもあるけど

やはりわかってる分笑いは少ない


この和牛さんのネタも最初に

「上下迷彩でそろえてきた」と水田くんが言って

そのあと射的をするシーンでは

やっぱり迷彩がよぎる


それでも川西くんの言い方がおもしろくて笑った

「あんた上下迷彩やで~」


それから花火あがってる時に指輪渡すシーンも

カエルを渡すのは想像範囲内


でもそのカエルの腰に指輪を巻いてたのが

これがまったくの意外性というか

川西くんの驚きの演技力も手伝って

こっちも「え~そうきたか!」と衝撃が走った


そのあとの

「探せ探せ、指輪が逃げる」

の川西くんのセリフを聞いてほっこり笑う



これも後から気が付くことなんですけど

川西くんのつっこみはやはり独特で

勢いにまかせて「なんでやねん!」とか

「そんなんちゃうわボケ」みたいなノリはなく

水田くんのボケを諭すような言葉が選ばれてる


たとえば

『どう??この浴衣…』と聞いたら

浴衣そのものを誉めまくる彼氏に

『浴衣「姿」まで言ったほうがいいよ』

『私は??ってなるから…』と諭す

でも

「そっちが浴衣のこと聞いてきたから浴衣のこと答えただけやし」

「浴衣姿のこと聞きたいなら浴衣姿のことってちゃんと…」

とぐちぐち言う彼氏にも

『揉めたくない揉めたくない揉めたくない』

『揉めるんは違うよぉ…』

と可愛く諭すとこ


この冒頭のワンシーンで

心をぐっと鷲掴みにされる


見ていて不快感がまったくなく

「きれいな漫才だな」

そんな印象を持った



大のお笑い好きの兄に

「和牛の右の人雰囲気いいな」

と言ったら

『川西は女子人気がすごいからな』

と言われ

「やろうな…」

なんて会話をしたのを覚えてる



それでも当時私はまだ

自分がお笑いにハマるなんて

これっぽっちも思ってなくて

また1年後の2017M-1の時に

和牛の存在を思い出すのだった


~あ、和牛や

和牛応援しよう~


それは2017年から2018年も

まったく同じ経緯となった


~あ、また和牛出てるやん

去年優勝やと思ったけどな

今年は行くんちゃう~


ただ2018年M-1は

どうしても納得できなかった


去年も今年もやっぱりさ

和牛が一番おもしろかったんやけど

なんで優勝せーへんの??

これM-1ちょっとおもんないな


いろんな人の意見があり

いろんな人の評価があり

私の言葉はもちろん素人の戯言です


この決勝戦のネタで霜降りが優勝か…

そんな時代なんかな

なら、私はもう来年M-1見やんな…


そんなことを言いました




それから1か月も経たないうちに年は明け

しばらくは何事もなかったかのように

私にもいつもと変わらない日常が流れてた


そんなある日

ふと…

忘れられないネタ

テレビで漫才番組か何かをやってた気がする


興味がなかったので記憶が曖昧ですが

お笑い好きの兄が見てたのか

たまたまTVがついてたのか


それがまたやっぱり

私のセンスがおかしいのか

どうしてもクスリとも笑えなくて


「M-1の和牛のネタ、おもしろかったよな…」

ふとつぶやきました


すると兄が

「もう一回見る??まだ録画残してんで」

と言って、2018年のM-1を再生した


たぶんここがターニングポイント



ここで兄がビデオを再生しなかったら

またその瞬間から私の日常は

いつもと何も変わらないものが続いてた気がする


そこで2018M-1を再生して

私はもう一度和牛のネタのおもしろさを

心の底から実感したのです

ゾンビ(2018M-1~決勝1本目~)

前半の静かな流れ

ごくごく普通のかけあい


爆笑がなかなかないけど

いつどうなるのかどうくるのか

ムズムズとワクワクが入り乱れる


自然な流れから川西くんが

「水田~殺してくれ~」

「これはもう、ゾンビやわ」

でコントにスイッチ入り

「キタ!!」と一気に期待が膨らむ


ここから怒涛の爆笑コントの流れ


川西くんのまだゾンビになり切ってない可愛らしさ

殺してくれないから

「もうええ、崖から落ちて死んだる」

「あっちに崖がありました…」

と歩いていくも

水田くんにロープで繋がれる


一生懸命引っ張って逃れようとするけど

ご飯のおかずに鶏と豚両方いるか聞かれて

「…うん。」

からの

「結び目どこぉ~?!」

ここで爆笑してたらなんと

無事やと思ってた水田くんが

『ふぁ~~~~~』言い出した!!


「かまれてたん、お前も!?」

川西くんそれ、視聴者みんな思った!


水田くん

ものすごい猛烈な勢いで

ゾンビの完成形へ…


川西くん

「おれここまでなってて抜かされることあんのぉ?!」


もうここから最後まで

息ができないぐらい笑った





ただ忘れてはいけない


これは決勝の1本目だということ


オレオレ詐欺(2018M-1決勝~2本目~)

とにかくこのネタは凄すぎて

【こんなに納得して満足して笑顔で

拍手して見終われる漫才ってある??】

と、心の底から思った


細かく語る必要ないほど

二人がどれだけこのネタ磨いて来たか

「優勝できるネタは持ってきてる」

水田くんの言葉の意味も

もう一目瞭然


きっと展開的に

読めた人は読めたと思う


私も川西くん演じる水田くん母が

「心臓痛い…」

って言い出した時は、嘘やなって思った


けど

水田くんが救急車呼んでる電話が

まさか繋がってなかったとは…


でも、そうよな

他人の私でも水田母の演技に気が付くのに

息子は絶対わかるわな…


なんてあとから思って

また、ぷって笑えたり…




兄がM-1を録画していたことにより

もう一度改めてネタをじっくり見たことにより

~やっぱり和牛っておもしろいな…

漫才でこんな何回も見たいと思ったこと

今まであんまりなかったな…~


次の日私は

通勤時間に和牛の漫才を見るという行動に出た


ここが沼の始まり


これまでの和牛さんの漫才や

出演してるバラエティ番組や

好きなこと話してるラジオ番組


そこには私の知らなかった盛りだくさんの

和牛ワールドが広がってた


あっという間に好きになって

あっという間に今に至ります



そもそもお笑いに興味のなかった私


M-1という番組がなかったら…

そのM-1に和牛さんが毎年出てこなかったら…

そして兄がそのM-1を録画してなかったら…


今の私はいなかったのだと思う



すべての偶然に感謝して

和牛さんとの出会いに感謝して

毎日に感謝して過ごして行きたいと思っております